文:尾形聡子
[photo by vitaliymateha]
「愛犬はあなたにとってどんな存在?」
と尋ねられたら、皆さんはどのように答えるでしょうか。子ども?相棒?それとも友だち?
今の日本において、家庭犬と暮らす人々は犬を家族の一員だと考えている人が大多数だといってもいいでしょう。つい先日、そんな話題にまつわる研究を「犬も家族の一員、だからこそ名前を呼び間違えてしまう」にてお伝えしたばかりです。ただし、犬を家族の一員とみなしていても、犬の立場というものは流動的になる可能性もあります。
たとえば、独身の若者であれば犬を相棒として、結婚して間もなく子どもがいない家庭であれば子育てするような感覚で、すでに子どもがいる家庭ならば子どもにとっての兄弟姉妹として、子どもが独立した後にはその喪失感を埋めるためにというように、飼い主と犬の関係性はライフステージや家庭環境、年齢などによって大きく変化することも考えられます。北條美紀さんの記事、「どうして君はおうちに来たの?」において、それがわかりやすく説明されていますので、ぜひご一読いただければと思います。
ともあれ、人と犬の関係性は非常に特殊で、