文:北條美紀
[Photo by David Mayilian]
尾形さんの「愛犬との交流は飼い主の精神状態にどう影響するか?」を読んで、犬の飼育がヒトの心身に及ぼす影響を測定することの難しさを改めて感じた。犬との暮らしがヒトの心身に良い影響を与えていることは、飼い主であれば当たり前に感じていることで、この仮説は常に支持されてよさそうなものだ。それなのになぜ、研究では一貫して証明されないのだろう。これが今回のお題だ。尾形さんの記事で取り上げられた研究を題材に考えてみた。
研究対象は適切なのか
まず、記事の中で尾形さんが述べているように、