初めて犬を飼う前に知っておくべき、犬との暮らしで生ずるデメリット

文:尾形聡子


[photo by Cavan for Adobe]

犬と暮らしたい、そう思う理由は人それぞれ少しずつ違うところがあるかもしれませんが、犬という動物が好きだからという点は共通しているはずです。北條美紀さんの「どうして君はおうちに来たの?」の記事の中で紹介されていた犬を飼った理由に関するアンケートでは、犬を家族の一員として迎えたいと考えている理由が多く見られました。とくに初めて犬を迎えようとする人は、大好きな犬と暮らすことで毎日が素晴らしいものになる、そう信じ、夢見ることでしょう。犬との暮らしを長年続けている人の中には、犬のいない人生なんてあり得ないと感じている人もいるものです。

犬は私たちの人生を豊かなものにしてくれます。その一方で、犬との暮らしが生み出すデメリットもあるのが現状です。嬉しいこともあれば、大変なこともある、それが犬との暮らしであることは犬曰くの読者の皆さんには言わずもがな、ですよね。しかし、新米の飼い主さんはいいことばかりを想像してしまい、実際に犬の世話をするとはどういうことなのか、どのような日常になるのかを現実的なレベルで把握しようとしないかもしれません。犬との生活を知る一助となるような研究が、ハンガリーのエトベシュ・ローランド大学から発表されたので、こちらに紹介したいと思います。

定量的データ解析からみえてきたこと

研究にはハンガリーに暮らす、愛犬に対して全体的に満足している犬の飼い主246人が参加。自らの犬が飼い主自身の心身の健康などに与える影響、犬を飼う理由と飼わない理由についてのアンケート調査を行いました。参加者の多くは40代の仕事を持つ女性で、愛犬の平均年齢は約6歳、出身はブリーダーとレスキューが半々くらい、犬種は雑種よりも純血種が少し多めでした。

研究者らは、愛犬に満足している立場の飼い主における、犬との暮らしのメリットやデメリットを包括的に理解するために、

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