成功したら嬉しい!でも負けてもためになるノーズワーク競技会!

文と写真:藤田りか子

[Photo by marycollins5]

この間は、ノーズワーク競技会の成功ストーリーを紹介したが、今回は失敗ストーリーの巻である。競技会に出ているからには、そう、失敗はつきものだ。失敗を恐れていたら、ドッグスポーツ競技会を趣味とすることはできない。

先週末ノーズワークの全科目競技会にミミチャンと出場した。この試合で満点を取ればクラス1(ビギナークラス)のディプロマは3枚目となり、次のクラスに昇格できる。これまでに公式戦3回と非公式戦1回出場していずれも優勝か準優勝で順調に進んでいた。だから当然今日も取るぞ!という意気込みであった…。

競技会の10日前からミミチャンはヒートになってしまった。ありがたいことに他のドッグスポーツと異なり、ノーズワークではヒートの犬も競技会に参加できる。ヒートになると犬の集中力が落ちたり、気分にムラが出たり、でパフォーマンスは芳しくなくなるものだ。しかしミミチャンはノーズワークに関してはヒートに関係なく、フルスピードでサーチを行う。その点については心配なかったのだが…。問題は順番なのである。ヒートのメスがサーチエリアに入れば、その後メスが振りまいた残り香によって他の犬に影響を与えてしまう。だからスターティングオーダーの一番最後に回される。実はこの部分が嫌なのだ。

競技会の説明を受けるミーティングは朝9時から始まる。つまり競技会会場には8時半ごろまでについてなくてはならず、さらにその後24組が終わるのを待たねばならない。24組ということは一組4サーチなので96サーチを待つという計算に。結局我々の順番が回ってきたのは6時間後の15時ごろ。その間車の中で待っていたり、人と話したり、散歩したり。犬はともかく人はこの待ち時間の間にすごく疲れてしまう。なにしろ私は中高年。

一番最後のサーチが好きではない理由は他にもある。自分の順番以前の犬が誤アラート(=間違った場所で犬がインディケーション行動を見せる)を出していたりすると、

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