文:尾形聡子
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今年、犬曰くでは「子犬曰く」という新たなカテゴリーを設け、連載を開始することになりました。これまでにも子犬を題材とした記事を公開してきましたが、より一層さまざまなトピックスを網羅し、系統立てていければ、子犬に関する必要な情報をくまなく提供していけると考えたからです。
たとえば、子犬を迎えるにあたって準備することがたくさんあります。散歩グッズや食べものなど生活に欠かせない必需品を揃えたり、動物病院を探しておいたり、しつけやトレーニングをどうしようかと迷うこともあるでしょう。子犬はどうやって学習していくのか、社会化期はどのように過ごしたらいいのか、子犬期に必要なトレーニングはどのようなものなのか、思春期を迎えた犬にはどのような行動の変化が見られるのか、など知っておくべきことは盛り沢山。不妊化手術を受ける選択をするならば、何を優先的に考えるべきか、いつ行うのがベターなのかという情報をあらかじめ得ておくことも大切です。
これらはいずれも子犬を迎えた後の生活に直接関わってくることですが、実は、犬を迎える前に知っておくべきこともあります。いつ、どこから、どんな犬を迎えるか、ということは、犬と実際に暮らし始める前に必ず通る、非常に大切な意思決定の場面です。
犬と暮らす入り口はとても重要です。そこで慎重になれるだけの知識があれば、目の前にいる子犬を衝動買いするようなことはないでしょうし、迎えた犬の問題行動にぶつかりどうにもできずに飼育放棄したり、病気がちな犬を迎えて大変な世話が続いたりするような可能性を減らしていけるのではないかと考えています。すなわちそれは、犬、そして飼い主となる人の両方の福祉を守るためにもとても大切なことなのです。
[photo by ssopach]
いつ迎えたらいいのか
子犬を迎えるにあたり気にすべきポイントのひとつは「いつ母親や同胎犬から離されたか