文:サニーカミヤ
[Photo byIryna Kuznetsova/ Shutterstock]
早いもので、もう師走。今年はコロナの流行でいつもとは違う1年を過ごしたのではないでしょうか。大人数での会食は制限されるところですが、それでもやはりこの時期はホームパーティーが増えるもの。食卓に並ぶメニューもバラエティーに富んで、気の合う仲間と楽しい時間を過ごせばお酒も進んでくることでしょう。
何年も犬と一緒に暮らしている飼い主さんは「犬の食中毒」についての健康リスクを心得ているでしょうが、あらためて危険な食べ物を確認していただければと思います。そして、これから犬を迎えようとされている方にとっては必読!必ず知っておいていただきたい知識です。
[出典:ASPCA.org] 犬に大変危険な食べ物。
犬にとって危険な飲食物
また、犬は体重1kgに対してアルコール6mlが致死量と言われており、テイクアウトのお弁当などについてくる「ポリエチレン製の金魚型醤油入れ」程度の量のアルコールで死に至る可能性も。酔っ払ったお客様やご家族などが、ちょっとした気持ちで犬に飲ませることのないよう十分に気をつけてください。
アルコールの次に危険なのは、人間用の薬(睡眠薬や抗アレルギー薬、鼻炎薬、かぜ薬、抗うつ薬など)です。市販薬、処方薬に限らず、犬が食べてしまわないように管理が必要です。
人間の薬やサプリメントでも、量と種類によっては犬にも有効なモノがありますが、素人判断をせず、獣医師のアドバイスを受けるようにしてください。
15 Toxic Foods Dogs And Cats Should Never Eat/Veterinary Secrets
その他、下記が犬に与えてはいけない食べ物リストです。
- キノコ類
- キシリトール入りのガムやお菓子類
- レーズン(ブドウ類)
- マカデミアンナッツなどのナッツ類
- ニンニク
- 塩分の多いもの
- チョコレート類ココア類(カカオ関係)
- ネギ類(たまねぎ、長ねぎ等)
- 牛乳入りの乳製品
- セロリやパセリ
- コンソメ(塩分とタマネギエッセンスなど)
- 果物:さくらんぼ・桃・アンズ・青梅・りんご・びわ・なし等の「未成熟」な実や種には「アミグダリン」という青酸配糖体が含まれおり、体内で分解されると青酸毒を発生し中毒症状や死ぬこともあるそうです。
- アボガドは、人間にとっては健康な食べ物として知られていますが、犬が食べると嘔吐や下痢などを起こしたり、種をかみ砕いたり丸呑みして喉に詰まらせることもあるようですので注意してください。
また、最近では小麦が多く使われているドッグフードを与え続けると小麦アレルギーの原因になると言われています。以下のリンクをご参照ください。
■飼い主のための ペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~ (環境省HPより)
もし、愛犬が誤って危険な飲食物を飲み込んでしまったら、できるだけ早く動物病院へ連れて行くのがベストです。
また、これまでに犬を飼ったことのない方は可愛さのあまりついつい人の食べ物を与えてしまい、パーティーを中断して獣医へ直行!となってしまう可能性もあります。犬が一緒に居る環境でパーティーなどを行う場合は、始まる前に参加者に伝えておくとお互いに楽しめると思います。
まだまだコロナ渦は続いていますが、皆さんそれぞれにとってステキなホリデーシーズンとなりますように!
(本記事はリスク対策.comにて2016年11月29日に初出したものを一部修正し、許可を得て転載しています)
文:サニー カミヤ
1962年福岡市生まれ。一般社団法人 日本防錆教育訓練センター代表理事。元福岡市消防局でレスキュー隊、国際緊急援助隊、ニューヨーク州救急隊員。消防・防災・テロ等危機管理関係幅広いジャンルで数多くのコンサルティング、講演会、ワークショップなどを行っている。2016年5月に出版された『みんなで防災アクション』は、日本全国の学校図書館、児童図書館、大学図書館などで防災教育の教本として、授業などでも活用されている。また、危機管理とBCPの専門メディア、リスク対策.com では、『ペットライフセーバーズ:助かる命を助けるために』を好評連載中。
◆ペットセーバー(ホームページ、Facebook)
【関連記事】