ラインアップでカッコよく犬にノーズワークさせる方法

文と写真と動画:藤田りか子

ノーズワークは見た目にはとても「地味〜」なドッグスポーツだ。アジリティやドッグダンスとは異なりアクションや華やぎは感じられない。だから写真映えもしなければ動画映えもしない。もっともやっている本人や犬にとっては楽しいゲームであることこの上ない。おまけに競技会ともなれば時間との戦い。「胃がいたーい」という気持ちと「スリリング!」という相反する感情のまぜこぜに、何やら快感すら覚えてしまう。

そんなハンドラーの心の内なぞ、端でみている人には知る由もない。だからノーズワークというのは実にアピールが難しいスポーツである。しかしそのかっこよさを見せびらかす方法が全くないというわけではない。たとえばラインアップでのサーチ!においが隠されている容器や物品をライン状(一列状)に並べてサーチさせる方法である。

ラインアップでのサーチは、犬がひとつひとつ端からにおいを嗅いでチェックをしてゆく。そこにはちょっとしたスピード感もあるし探す犬の姿には使命感も感じられなくもない(犬に使命感はない、サーチは純粋な狩猟欲に基づく)。なんというか颯爽としていて麻薬探知犬のかっこよさをも彷彿させるので、これならSNSでも映えそうだ(それでもドッグダンスほどではないけど…)。

そのラインアップ・サーチをコロナ時代の象徴であるトイレットペーパーを使って動画を披露したことがあった(下の動画参照)。以来容器を一列に並べてにおいを探させるというゲームが私の周りでちょっとしたブームとなった。

 

この試みはさらに発展して、私が属しているノーズワーク・スポーツクラブのFacebookグループで以下のようなトイレットロール・リレー動画(↓)を作るに至った。

https://www.youtube.com/watch?v=Lv-M3J4IPqA&t=200s

(動画編集:Junko Yano & Yukari Horie)

ひとつひとつ丹念に探させる方法

ただし全ての犬がラインアップにある容器をひとつひとつ丹念に探すとは限らない。たとえばラッコのサーチスタイルはこんな感じだ。

 

ご覧のとおりアシカに比べると大雑把である。さて、こんな雑なサーチをする犬を、ライン状の容器や箱を丹念にひとつひとつにおって探す、という風にトレーニングはできるものなのだろうか?どうせSNSで動画をあげるのなら「いいね」をいっぱいもらいたいし…。

答えはもちろん「YES!」。ただしちょっとしたトレーニングの工夫が必要だ。その方法を以下に記そう。

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