文:尾形聡子
[photo by Steve Goeringer]
人同士がコミュニケーションをとるときには、主に言葉というツールを使っています。そこに身振りや表情などを織り交ぜることで、言葉に含まれるメッセージをより強く相手に伝えたり受け止めたりしていますが、そのような視覚的な要素は社会の中で成長しながら身につけていき、無意識的に使われていることが多いものです。
では、犬が人の意向を受け取ろうとするときには、人の発する言葉とジェスチャーのいずれを重視するものなのでしょうか。逆にいえば、人が犬に何かを伝えたいときには言葉とジェスチャーのどちらを使ったほうが効果的なのでしょうか。イタリアのナポリ大学の研究者らにより『Animal Cognition』に発表された研究によりますと、犬はジェスチャー