文:尾形聡子
あの犬と飼い主、見た目がよく似ているなあと感じたこと、みなさん一度ならずあるのではないでしょうか。それを科学的に検証してみようと研究を行った関西学院大学の中島定彦教授は、2009年と2013年に2報の論文を発表しました。最初の論文では犬と飼い主は似ている傾向があること、次の論文では、犬と人が似ていると判断するには目がポイントとなっていることが示唆されたとしています。すべてのペアに当てはまることではないでしょうが、自分に似ている犬を無意識に選ぶ傾向を持つ人もいることは事実でしょう。
ところで犬と人は見た目のみならず、性格も似てくるものなのでしょうか?オーストリアのウィーン大学の研究者らが『PLOS ONE』に発表した研究によりますと、リラックスしている飼い主の犬はリラックスしており、神経症傾向がある飼い主の犬は同じように神経症傾向にあるといったように、飼い主と犬は性格を共有する傾向にあることが示されたそうです。