文:尾形聡子
人間社会と同じように、犬も寿命がのびて着実に高齢化が進んでいます。ペットフード協会による2017年の調べによりますと、飼育されている犬の約58%が7歳以上で、13歳以上の犬は全体のおよそ17%を占めていることが示されています。愛犬が健康で長生きしてくれることは飼い主にとって嬉しいことですが、年齢とともに健康面においてさまざまな問題が生じやすくなってくることも事実です。病気にかかっていない健康な犬であっても、からだは少しずつ衰えていくものですが、そのような老化現象のひとつに、人でいうところの認知症と似た症状を示す認知機能障害があります。