視力聴力に問題がある犬は、犬生を楽しめないってほんと?

文:尾形聡子


[photo by Ted Van Pelt]

視力や聴力に異常を抱えて生まれてくる犬にたいして、どのようなイメージを持っていますか?たとえば、人とのコミュニケーションレベルが低い、問題行動が多い、ほかの健康問題も抱えがち…といった色眼鏡で見てしまいがちではないでしょうか。そのような悲観的な考えから、犬を手放したり、犬とのアクティビティを諦めてしまったり、あるいは安楽死を考える人もいるかもしれません。しかし実は、これらに関する科学的な根拠はまだあまりなく、実際のところよくわかっていないのが現状です。

唯一わかっている科学的な事実は、毛色と先天的な視力や聴力の異常との関連です。牧羊犬に特徴的なマールという毛色を司るSILV遺伝子変異を両親から受け継いだダブルマール、パイボールドなど体の白斑(ホワイトスポッティング)を決めるMITF遺伝子の変異、グレート・デーンのハルクインという毛色(マール遺伝子変異にPSMB7遺伝子変異がモディファイヤーとして働く)など、

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