文と写真:藤田りか子
2019年はイノシシの年だ。犬曰く今年最初のブログは干支に関する犬の話で始めよう。ありがたいことに、イノシシと犬というのはとても深いつながりがあり、ネタに事欠くことがない。それは、イノシシには申し訳ないが、この世にイノシシ猟をする犬がたくさんいるからである。イノシシ猟犬は、気質の固定化された犬種である場合もあるし、個人的につくりあげられた「イノシシ猟系」と名付けられたクロスブリードであったりもする。何はともあれ、イノシシは野生動物の中でも適応性がよくまた強い繁殖力を持つ。それゆえにゲーム(狩猟対象の動物)になりやすい。畑を荒らすので害獣駆除対象の動物ともなっている。狩猟となれば、犬の登場である。
世界のイノシシ猟犬事情
フランスで人気のあるイノシシ専用ハウンド、グリフォン・ニヴェルネ。
日本のイノシシ猟の犬種といえば、まずは紀州犬や甲斐犬などが頭に浮かぶ。その他にビーグルやプロット・ハウンドなど洋犬も活躍している。ヨーロッパも非常にイノシシ猟がさかんでそれを得意とする犬種がいくつか存在する。南欧、東欧、北欧についてみてみよう。