散歩をするのは何のため?誰のため?

文:尾形聡子

[photo by Cedric Ramirez]

犬との暮らしの中で、そして犬のウェルフェアを考えるうえで欠かせない散歩。前回に続き、散歩について言及しているブログをチョイスしてみました。

人の健康のために犬を飼う!?

犬との散歩が飼い主の心身の健康にいい影響があることは学術的な調査により示されています。しかしそこから「犬を飼えば人の心身が健康になる」という考えを導びき出すことができるのでしょうか。

健康にいいというそれだけで犬を飼った人が、本当の犬好きでなかったり責任感に欠けたりしていれば、いずれは犬の散歩をほとんど放棄する状態となるかもしれない。この研究は「健康」を売り物にして安易に人々に犬を飼わせようとすることへの警鐘になるとも言える(ブログ本文より)

https://inuiwaku.net/?p=15657

飼い主のすべてが毎日しっかり散歩をしているわけではなく、40%もの飼い主が数日に一度しか散歩に行かない、もしくは、ほとんど散歩に行かないような生活を送っているとの調査結果も。これは、日本のみならず世界的にも小型犬ブームが起きていることの副産物なのでしょうか。いや、このことは犬にとっては迷惑な副作用にほかならないとの見方もできるのではないかと思います。

犬種によって運動量の違いは歴然

小さな犬ほど散歩量が少ない傾向にあるのは、さまざまな調査により示されてきていることです。イギリスの研究でも然りで、最下位はトイグループ(小型愛玩犬種グループ)、特にビション・フリーゼ、ヨークシャー・テリア、ポメラニアンは運動時間が少なかったそうです。さらに、チワワの飼い主の4%は

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