文と写真:藤田りか子
[Photo by Rikako Fujita]
何度説明するものの…
ドッグスポーツのインストラクターをしてみるとわかるのだが、何度言っても理解してくれない、あるいは学習できない飼い主さんがいる。ややもすると、犬の方が学習力がよかったりする。たとえばノーズワークを教えているときなど、
「サーチ!サーチ!、と犬に合図を送り続ける必要はないですからね」
と言っているのに端から忘れ、次にコースにやってきたときもあいもかわらず犬に「サーチ!サーチ!」を言い続ける。犬だって人からとやかく言われれば「圧」を感じるし、やる気を喪失してしまう。最後には冷静に考えられなくなって偽のアラートだって出しかねない。でも、それがなかなか飼い主さんには伝わらない。本人としては犬に探してもらいたい一心で、ついつい熱くなってしまうのだろう。それはさておき、とある人がこう私に助言してくれた。
「もし一つの方法でその人に言ってわかってもらえなかったら、