文:尾形聡子

[phhoto by Steve Baker]
犬が人に対してとるアイコンタクトや注視(gaze)は、お互いのコミュニケーションを開始したり促進したり、絆を深めていく上でもとても重要な役割を持つ社会的認知行動であることが知られています。
このような犬のコミュニケーション能力は進化の過程で獲得したものと考えられており、行動によって遺伝しやすいものとそうでもないもの(環境からの影響をより受けやすいもの)があることがこれまでの研究で示されています。たとえば、2021年に発表された8週齢の子犬を対象とした研究では、人の顔に目を向けるアイコンタクトの遺伝率は


