文:尾形聡子
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「協力する」という行為は自然界におけるさまざまな種で観察されており、最近では「2個体またはそれ以上の個体が同時に、もしくは連続して、同じ、もしくは異なる行動をとること」と定義されています。この「協力行動」は「利他的行動」とも呼ばれており、「ヒトを含む動物が他の個体などに対しておこなう、自己の損失を顧みずに他者の利益を図るような行動のこと」を指します。
以前、「愛犬は困った状況にいるあなたを救いだしてくれる、かも?」の記事中でも紹介したのですが、多様な生物種における協力行動の一例として、ヨウムが仲間を助ける行動をとることが研究で示されています。利他的行動がどのようなものかは、以下リンク先の動画をご覧いただければ一目瞭然です。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/011500028/?P=1
この「利他的行動」は「向社会的行動」の中に含まれるものです。向社会的行動は人間関係や協力関係を形成するための基盤になると考えられており、社会性の高い犬において利他的行動・向社会的行動が見られるかについての研究