セラピー犬は仕事中にストレスを感じている?

文:尾形聡子

[photo by DebMomOf3]

動物介在介入(Animal Assisted Interventions:AAI)のひとつ、動物介在療法(Animal Assisted Therapy:AAT)はドッグセラピーとして広く知られるようになりました。高齢者施設やリハビリ施設、病院などでは、人々の身体や心の機能向上を目的としてセラピー犬を導入するプログラムが実施されています。

実際にセラピー犬として活動できるようになるには、通常、セラピー犬としての適性を備えているかどうかがチェックされ、その後、過度にストレスを感じないようにするなどの特別なトレーニングプログラムを受ける必要があります。とはいえ、トレーニングを受けてセラピー犬として一線で活躍するようになったからといって、犬たちがストレスを感じていない可能性は完全に否定できない状況にありました。

犬に癒しの力をもらっていながら、犬にストレスを与えてしまっているのではないか?

人のために働いている犬たちの福祉を守っていく上で、その点を考慮することはとても重要です。アメリカの研究チームでは、“犬と子どものがん研究(Canines and Childhood Cancer Study)”の一部として、セラピー犬が治療セッションに参加する際のストレス状態の変化について調査し、結果を『Applied Animal Behaviour Science』に発表しました。

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