文と写真と動画:藤田りか子
必ず半矢になった獲物を回収するという狩猟倫理
晩秋。スウェーデンでもイギリスのようにエステート(領地)でキジやカモ猟が繰り広げられることがある。それはまさにフィールドトライアルのごとく、狩猟スタイルは時にウォークドアップ、時にはドリブン(射手は一定の位置にとどまり、勢子が射手のもとに鳥が飛んでいくように追い立てる)で行われる。ただ、どんな狩猟方法を取るにせよ、一つ大事なルールがある。回収犬を伴っていることだ。さもないとスウェーデンの狩猟法上違法となる。それは以下のように定められている。
モリバト、ガン、あるいはカモの狩猟の際には、回収できるあるいは鳥が落ちたところをマークできる犬を共にすること。
半矢になった鳥(一発で仕留められず手負いになった鳥)の苦しみを長引かせないというアニマルウェルフェア