文:尾形聡子
[photo by Fxquadro]
「ヨーキー」の愛称で知られるヨークシャー・テリアはイギリス原産の比較的新しい犬種です。ツヤツヤとしたなめらかな被毛が特徴で、美しい被毛を守るためにラッピングされている姿を見かけたことがある人も少なくないでしょう。ミニチュアダックスやチワワ、トイプードルなどの小型犬が流行するよりも前、昭和の時代に人気を博した座敷犬御三家(ヨークシャー・テリア、マルチーズ、シー・ズー)の1犬種で、長い間愛され続けています。
ヨーキーの歴史とイギリスでの現状
ヨークシャー・テリア(以下ヨーキー)はスコットランドからヨークシャー地方へ働きにきた労働者が持ち込んだテリアを元として1865年頃に作出された犬種です。元々はネズミ捕りを仕事としていましたが、上流階級の女性の愛玩犬として人気を獲得し、ツヤツヤの美しい被毛を持つことからショードッグとしても活躍するようになりました。
そんなヨーキー人気も、本場のイギリスでは下火になっているようです。かつてはケネルクラブ(KC)への登録数は多かったものの、