文:藤田りか子
またこんな感じなのがうちにやって来ます。 [Photo by Rikako Fujita]
あと1ヶ月半ほどで3頭目のフィールド系のラブラドール・レトリーバーの子犬を迎えることになる。ブリーダーのKさんのところで予約したのは、秋のこと。本当にパピーが来るのか否か、その確定を待つのもかなりハラハラ。十分な数が産まれなかったら、もらえないというリスクもある。予約リストはすでにかなりの人でうまっているらしかった。今回の父犬と母犬のコンビネーションがとても有望なのだ。
ある日Kさんから連絡が来た。
「あなたにブラックのメスの子をお譲りしたいと思います」
やったー!目にはうっすら涙が。生まれたのはブラックとイエロー合わせて10頭。私は毛色はどうでもいいとKさんに伝えていた。明るくて、オンとオフの切り替えが上手、そして作業好きな犬が欲しかった。ま、そんな犬は誰もが望むわけだから、メスという以外、特にこういう子が欲しいとはブリーダーには伝えていない。
もっとも我々は子犬を選ぶことはできない。Kさんはいつも自分で子犬の行き先を割り当てる(これはブリーダーによりけりの部分だが)。子犬の健全性に関してはKさんのブリーディングを信用している。唯一心配なのは、もらった子がこの先どういう犬に育つか、だ。しかし8週齢の子犬のときに見せるキャラクターとその後の成長ぐらいあてにならないものはないのは、経験上わかっているし巷でもそう言われている。だから、自分ではなく人が選んでくれる方が気が楽だ。子犬選びは、ま、くじ引きのようなもの。運に任せるしかない。ちなみにうちのラブラドールのアシカは、ブリーダーに
「最後の余った子でいいです」
と伝えてやってきた子だ。それが大当たりであった。彼女が同胎で一番出世株となり、競技会で多くの賞を取ることができた。
さていざパピーが来ることが確定すると、私は急にワクワク・ソワソワ!そうそう、何をやるべきなのか、今からパピープランを作っておかねば…!もうそれほど時間が残されているわけではないし。