ブリード・レスキューという保護犬活動 〜 その1

文と写真:藤田りか子


[Photo by Africa Studio]

過密状態の一般シェルターとブリード・レスキュー団体

都市化が進んでいるところほど、ペット飼いが顕著なのは、日本のみならず世界的な風潮である。しかし、悲しいかな、ペットの人口が増えれば同時に捨てられる犬の数も増える。そこでドッグ・シェルター(捨て犬保護施設)なるものは、先進国であれば、どの都市にでも見出すことができる。皮肉なことだ。ただし、殺伐とした悲壮感漂う建物とケネルという昔のシェルターのイメージとはうってかわり、最新鋭にして大規模のシェルターもヨーロッパには存在する。強力な動物愛護団体やメディアを利用した慈善活動のおかげだ。


都市に見られるシェルターは過密状態(どちらもポーランドの保護犬シェルターより)

これだけ人々が、社会が、「いらない犬」たちのために器を用意してくれているにもかかわらず、特定の犬種の里親探しにしぼったブリード・レスキューなるものが何故必要となるのか?

欧米国は犬種クラブが発達している。

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