文と写真:藤田りか子
かいがいしく世話をしてくれるお母さんより、散歩だけには連れて行ってくれるお父さんの方が好き、という犬、みなさんもどこかで聞いたことがあるだろう(ジェンダーの偏見だというのであれば、その反対のパターンでもいいのだけど)。愛犬のためにきちんとした食事を作る、必要な医療を与える、毎日おトイレ掃除をする、といった細々としたお世話は確かに犬を愛していなければ提供できることではない。人の子であればそんなふうに尽くしてくれる母の愛に、少し大人になってからしみじみ感じ入り感謝の気持ちを持つようになる。しかし、犬はその点「人」と違う。世話はパートナーにまかせっぱなし、自分が気の向いたときに犬の散歩に連れ出してくれる 「お父さん」の方が心から好きだったりする。
なぜ?それはお父さんのくれるエンターテイメントの方が犬視線からするとより面白いからだ。ちょっと不公平な気もするが、ならば、世話をかいがいしくする人が同時に犬のエンターテイナーとなれば一番いいのではないか?それが可能なら飼い主として鬼に金棒だ。というわけで今回は「犬に好かれる人になろう!」がテーマ。
飼い主の責任として
少し前までは、いや、もしかして今も「犬のリーダーになる」という言葉が