文:尾形聡子
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「犬は家族の一員」と考えられることが一般的になってきている昨今、そのような犬と人との関係性の礎となっているものを説明するために2つの生物学的なメカニズムが提唱されています。
ひとつは、動物行動学者のコンラート・ローレンツが発見した幼児図式(Baby Schema:ベビースキーマ)と呼ばれるものです。いわゆる「カワイイ」という人の感情は、頭が大きくおでこが広い、大きな目、短い手足、ぎこちない動きなどの「幼児的」な特徴により引き起こされ、ひいてはそれが親(養育者)の未熟な幼体への養育行動を促進させると考えられています。
もうひとつは