写真:藤田りか子
ブリーディングとは一つのアートとも言われています。まず「生き物とは何ぞや?」という知識が必要です。ここには遺伝の知識も含まれます。さらに、何をどう組み合わせるとより良い、そして望ましい個体が生まれてくるのか繁殖を行う人(ブリーダー)の経験と感性も大いに影響するところです。また感情に流されず生き物が健全に生まれてくるための倫理感も必要です。これら要素が揃って、初めて「健全なブリーディング」というものは完成します。今回は、その知識、倫理、そしてブリーダーが持つ「生きている感性」の部分を、みなさんとシェアすべきセミナーを開催します。
講師は犬曰くのライター藤田&尾形、そして、スウェーデンからマリア・アクセルソンさん(ゴールデン・レトリーバーのブリーダー兼ドッグ・トレーナー)が来日します。
【セミナースケジュール:2月18日&3月4日】
◆2018年2月18日(日)13:30~16:00
「遺伝が犬に及ぼす影響とは?」講師:尾形聡子
◆2018年3月4日(日)
10:00~12:30
「犬種学」講師:藤田りか子
13:30~16:00
「動物福祉先進国のブリーディング倫理」講師: Maria Axelsson(マリア・アクセルソン)さん
【場所】TKPスター貸し会議室四谷 第2
(JR中央線・総武線「四ツ谷駅」 四谷口 徒歩2分、東京メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷駅」 2番出口 徒歩1分)
★セミナー詳細、お申込みは以下のリンク先よりご確認ください。
講師:尾形聡子
遺伝は犬のさまざまな形質としてあらわれてきます。分かりやすい外見から気質や体質、作業特性・・・そして病気。犬たちの心身の健康を脅かしかねない遺伝病の多くは、現在の医療では根本的に治すことのできないものです。それは人でも犬でも同様です。最先端の研究と技術をもってしても、人における遺伝子治療もまだ発展途上の状況です。
けれども、犬は人の手により繁殖を行うことができる生き物です。治すことのできない病気を発症しないよう、遺伝病そのものを繁殖によって減らしていく努力をするという考え方は間違えていることでしょうか?それとも獣医療の発達を待つべきなのでしょうか?
犬たちの心身の健康を守れるのは私たち人間です。遺伝の基礎を知り、犬の遺伝病を知り、そして遺伝を考えての繁殖をすることの大切さについて、詳しくお話ししていきたいと思います。
講師:藤田りか子
尾形さんの語ってくれた遺伝学の知識を元に、では犬種というものは遺伝的にどういう動物の集まりであるのか、考えてみたいと思います。犬種とは、ペットショップに売られている犬だけを意味するものではありません。皆さん、犬種って言われて定義をはっきり言うことができますか?この世にはなぜ犬種が存在するのでしょう?何がミックスと決定的に異なるのでしょう? この講義を聞いたあと、犬種は単なるお金を出して買うだけの「贅沢品」ではない、そんな単純な動物の集まりではない、ということに気がつかれるはずです。そう、犬種は文化学と生物学の両方のアプローチができるとても奥の深い動物たちなのです。
犬についての知識をより深めてみたい方にはとてもおススメのこちらのセミナー、またとない機会ですので是非ともご参加くださいませ!
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