ノーズワークに向き・不向きの犬種がいる?小型犬種は?

文と写真:藤田りか子

体高の低い犬は不利?

スウェーデンのノーズワーク仲間と作っているグループで、ある時小型犬種はノーズワーク競技会に不利かという討論をしたことがある。上位クラスで競う犬にもしかして小型犬が少ないのではないか、何か不公平があるのではないか、と仲間の一人のKさんが発言したのがきっかけとなった。Kさんの愛犬はコーギー似の体高30cmそこそこの短足胴長犬。最上位のクラスのNW3で競っているものの、そこまでに到る道は決して易しくなかったそうだ。

「いわゆるワーキングタイプの犬種とかテリアとは異なり、うちの子は探すテンポもすごくゆっくりしているし、脚は短いしで、サーチでは他の大型の犬種なんかと比べるとすごくハンデがあると思うのですよ」

スウェーデンのノーズワーク競技会はアメリカと同じようにレベル別のクラスを設けている。一番最初のクラスがNW1でその後NW2、NW3と続く。次のクラスに昇格するのがこれがなかなか大変。アメリカのルールとは異なり、フォルト(失点)3点以内で満点のサーチを3回行わなければならない(ただしアメリカのK9 NOSE WORK®でも、NW3に続くエリートクラスに入る際にはやはり3回満点を取る必要がある)。

とはいってもNW1では、においが隠されている場所はそれほど難しいものではない。一番高くても120cm。小型犬でも到達できるよう考慮されていて、足場となるようなもの(たとえば椅子やソファなど)があるところに隠されている。だからハンドラーさえ頑張れば純血種・ミックスにかかわらず、3回の100点満点達成は決して不可能ではない。しかしNW2のレベルから突然その難度はあがる。そこで3枚の満点サーティフィケート(証明書)を取るのは至難の技、中には30回近く競技会に出場しても万年NW2というペアもいる。高い位置のにおいは最高180cmまで。もちろん足場となるものはなし。一番高い位置にターゲット臭が隠されていれば、どんな犬も鼻が直接届かず、空中からにおいをとってアラートをしなければならない。

「体高が40cm以上ある犬、さらにサーチが速い犬の方が何かと得よね」

とKさんは言う。小型犬にとってはたとえ1mの高さでも、背丈の2倍以上の高さとなる。一方でゴールデン・レトリーバー大の犬であればちょっと背をのばせばすぐに鼻がとどく位置だ。

NW2で競っている犬種の統計データ

NW2で競っている犬、すなわちNW1で満点を3回達成した犬たち、にはどんなタイプがいるのか、2019年のスウェーデンノーズワーク協会の競技会結果データから統計をだして調べてみた。表1(下表)を参考にされたい。FCIによる犬種グループ分けに基いてグループ別で比較をしてみた。その結果、そう、ノーズワークが得意な犬種のタイプというのは確かに存在するのがわかった。

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