長毛?短毛? フワフワ秋田犬の遺伝背景が解明される

文:尾形聡子


[photo from wikimedia originally uploaded by B@rt.]

日本原産の犬のなかでもっとも大きな犬として古くから親しまれている秋田犬(スタンダード表記では「秋田」)。「ハチ公」はもとより、日本の全国民に秋田犬の存在が広く知られるようになったのは、「わさお」の存在なくして語れないでしょう。わさおは秋田県鰺ヶ沢町で暮らしていた犬で、ブサかわ犬としてメディアで話題になりました。

わさおは秋田犬でありながら長毛だったことから、秋田犬に長毛というバリエーションがあることを、わさおを通じて初めて知ったという人も多かったのではないでしょうか。秋田犬の長毛タイプは「むく毛」とも呼ばれていて(英語ではshaggy;FCIスタンダードより)、スタンダードでは失格事由とされています。つまり、秋田犬としては好ましくない特徴とされていたため、実際に長毛秋田犬を目にする機会がめったになかったということなのです。

その後、アリーナ・ザギトワ選手が2018年の平昌オリンピックで金メダルを獲得したあと、秋田犬保存会から「マサル」が贈呈された出来事により、秋田犬の知名度は世界的に上がることになりました(アメリカン・アキタと秋田犬は別犬種です)。

今や、世界的に知られることになった秋田犬ですが、なぜ同じ犬種なのに長毛タイプと短毛タイプが存在するのか?について、

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